アルコール性脂肪肝予防も期待!?カカオポリフェノールの力

体脂肪は、蓄積される場所によって皮下脂肪と内臓脂肪・脂肪肝などいくつかの種類に分けられます。

「私のこのお腹についている脂肪はどっち?

このポッコリをなくするには、どうしたら良いの?」

気になりますよね。今日は皮下脂肪と内臓脂肪、さらに脂肪肝の違い。

そして、それぞれの特徴と改善法について考えてみましょう。

目次

体脂肪の種類

一般的に人間の体の2割前後が脂肪でできていると言われますが、その大半を締めるのが皮膚の下に溜まる皮下脂肪。内臓脂肪は、胃や腸の周りに蓄積された脂肪です。

 では、よく耳にする脂肪肝は、何に分類されるのでしょうか?それぞれの脂肪の違いと特徴・対策法について、もう少し深く考えてみましょう。

皮下脂肪とは?

皮下脂肪とは、皮膚のすぐ下に溜まる脂肪のこと。指で簡単につまめるのが特徴です。女性の下腹部やお尻、太ももにつきやすく、皮下脂肪が多い太り方を洋ナシ型肥満と呼ぶこともあります。

 少しずつ蓄積され、体温の維持やエネルギーの貯蓄、外部からの衝撃から体を守るクッションの役割がありますが、皮下脂肪が増えると容姿に影響するだけでなく、膝や腰に大きな負担がかかるので注意が必要です。ゆっくり溜まりますが、一度蓄積すると落としにくいのも皮下脂肪の特徴です。

内臓脂肪とは?

内臓脂肪とは、腸管膜や胃の周りにつく脂肪のこと。増えすぎるとお腹がぽっこり出ますが、指でつまみにくいのが特徴です。男性につきやすくリンゴ型肥満とも言われ、短期間で貯蓄されますが、落としやすいという特徴があります。

 内臓脂肪は、生活習慣病とも強く関連しており、皮下脂肪に比べて1個の脂肪細胞の大きさが小さく、代謝活性が高いことがわかっています。

脂肪肝とは?

脂肪肝は、「異所性脂肪」と言う内臓脂肪とは別の種類に分類され、第3の脂肪として注目されています。

 異所性脂肪は、皮下脂肪や内臓脂肪の組織に入りきらなかった脂肪が本来溜まるはずのない場所に蓄積されたものです。その場所は心臓や肝臓といった臓器やその周辺、さらには筋肉です。臓器に脂肪が蓄積すると、本来その臓器が持つ機能を悪化させる可能性があるので、異所性脂肪は内臓脂肪以上に危険視されています。

 また日本人は欧米人に比べて、皮下脂肪が溜まりにくいとされますが、代わりに内臓脂肪や異所性脂肪が貯蓄しやすいので、あまり太って見えなくても生活習慣病のリスクが上がる危険性があると言われています。

アルコール性脂肪肝予防にも期待!?カカオポリフェノールの力

貯蓄される場所によって、その名を変える体脂肪ですが、どのタイプの脂肪であなたが悩んでいたとしても対策法は、大きくは変わりません。どのタイプの脂肪に当てはまった人も、まずは実践しやすい以下の5つの対策法から始めてはいかがでしょう?

  1. 毎日の食事から摂取する糖質と脂質の量をまずは10%減らしてみる。
  2. 甘いドリンクなどを避ける。
  3. 高カカオチョコレートを食前に摂る。
  4. 食後30分のウォーキング
  5. 朝晩10回のスロースクワット

ダイエット中、甘いものが欲しくなる場合もあるかと思いますが、そんな時も血糖値を急激に上げる甘いドリンクは避け、高カカオポリフェノールチョコレートを摂るようにしてみましょう。高カカオチョコレートは、血糖値を急激にあげず、糖質の吸収を抑える食物繊維も豊富なので、体脂肪対策には大いに役立つと考えられます。 また東北大学大学院の研究によるとカカオポリフェノールには、肝臓の酸化ストレスを軽減し肝機能を高める効果が認められたため、アルコール性脂肪肝の予防にも役立つ可能性があるとも発表されています。お酒を飲む方にとっては、特に日頃から高カカオチョコレートを食べることはアルコール性脂肪肝の予防に大いに役立つかもしれません。

まとめ

では、今日のまとめです。
① 体脂肪は、皮下脂肪・内臓脂肪・異所性脂肪に分類されます。

② 皮下脂肪とは、皮膚のすぐ下に貯蓄される脂肪のこと。女性の下腹部やお尻・太ももにつきやすく、指で簡単につまめるのが特徴です。皮下脂肪には、ゆっくり溜まるが一度貯蓄すると落としにくいという特徴があります。

③ 内臓脂肪とは、腸管膜や胃の周りにつく脂肪のこと。男性につきやすく、指でつまみにくいのが特徴です。内臓脂肪には短期間で貯蓄されますが、落としやすいという特徴があります。内臓脂肪は、生活習慣病とも強く関連しているので、注意が必要です。

④ 脂肪肝は、「異所性脂肪」と言う内臓脂肪とは別の種類に分類されます。異所性脂肪は、心臓や肝臓といった臓器やその周辺、さらには筋肉にも蓄積されます。

⑤ 日本人は欧米人に比べて、皮下脂肪が溜まりにくいとされますが、代わりに内臓脂肪や異所性脂肪が貯蓄しやすいので、あまり太って見えなくても生活習慣病のリスクが上がる危険性があると言われています。

⑥ 体脂肪の蓄積を防ぐためには、食事からの糖や脂質の摂取を抑えるとともに、食後のウォーキングや朝夕のスロースクワットを取り入れることも効果的です。

⑦ 甘いものが欲しい時は、血糖値を急激に上げやすい甘い飲み物は避け、低G Iで食物繊維やポリフェノールを多く含む高カカオチョコレートを選ぶようにしましょう。

⑧ カカオポリフェノールには、肝臓の酸化ストレスを軽減する効果が期待できるという研究データが報告されています。お酒を飲む方には、特に日頃から高カカオチョコレートを食べることがアルコール性脂肪肝の予防に役立つ可能性があります。

【参考文献】

オムロン健康コラム https://www.healthcare.omron.co.jp/resource/column/qa/141.html

https://www.healthcare.omron.co.jp/resource/column/life/166.html
ヘルスアップ健康づくりhttps://style.nikkei.com/article/DGXKZO51118180Y9A011C1W10600?channel=DF140920160919&page=2

論文 アルコール性脂肪肝と抑制成分カカオポリフェノール

東海大学大学院農業研究科准教授 中川 清隆

http://www.chocolate-cocoa.com/symposium/pdf/sympo_17b.pdf?fbclid=IwAR2Z0SdWlGPqu6NSv3vQduGotSV1bN51WItG5I_mkPS-CgFV2WPIta174eQ

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